2017年12月25日 イラン・テヘランからイスファハーンへ

カーシャーン 中近東

クアラルンプールを出発したのは19:05。

出発直後、窓から何かピカピカと光っていた。飛行機のランプだろうと最初は思っていたが、それにしても光り方が尋常じゃなかったので窓を見ると、なんと雷だった。しかも飛行中の機体の下で光りまくっていた。まさか雷を上から眺めるという貴重な経験をするとは。こんなこと中々ないと思い、動画を撮影したが失敗した。

その時たまたま隣になったイラン人と仲良くなった。彼は(以下アリ)シドニーからの帰路らしい。

テヘランからイスファハーンへの行き方やイランで気を付けるべきことについていろいろと教えてくれた。また、アリは「イスファハーンとシーラーズにいとこがいるから紹介するよ。彼女たちは君の旅の頼もしい助けになるさ」と言ってくれた。ありがたい。さすがにイランに知り合いはいなかったのでこれは嬉しい。

23:25頃、テヘランに到着。アリは「イランへようこそ!」と歓迎してくれた。

テヘラン上空。ついに念願のイランへ。

この時、女性は全員頭にスカーフを着用していた。もちろん私も事前に用意したヒジャブをかぶる。それもそのはず、イランでは女性はたとえ非ムスリムの外国人旅行者であったとしても、全員ヒジャブの着用と体のラインが出ないように長いコートを着ることが法律で義務付けられている。 なので到着した時点でその法律は適用される。もし着用していなかった場合は注意されるぞ。当然エアアジアのCAさんもヒジャブを付けていた。

飛行機を降りた後、入国審査へ。私は事前に日本でビザを取得(東京にある大使館にパスポートを送って発給してもらった。イランビザの取得方法については後程記事を書きます)していたので時間はさほどかからなかった。しかし、アライバルビザの取得となると話は別。事前にビザをゲットしなかった人はアライバルビザを専用カウンターで発給してもらう必要がある。そのため、時間はかかるのだとか。すぐに発給はされるが値段は高額らしい(60ドルと聞いた)。

入国審査終了後、手荷物を受け取って無事入国。荷物は流れてくることはなく。そのまま放置されていた。

隣の席のアリとは両替所で別れ、手持ちのドル札をイランリアルに換金。一応ATMはあるが、外国人は使えない。なぜなら、イランではアメリカによる経済制裁によって国際キャッシュサービスを受けることができなくなっているのだ。そのため、国際キャッシュカードやVISAやMASTER CARDなどのクレジットカードの使用が不可能。試しに空港内のATMに自分のキャッシュカードを入れてお金を引き出してみようと試みたが、「このカードは対応していません」という表記と同時にカードだけが出てきた。完全にイラン国内専用となっている。空港でさえこのありさまなので、国内でATMやクレジットカードはほど使えないと思ったほうがよい。

到着が深夜だったので、日本で事前に宿泊するホステルの会社が提供している送迎タクシーを予約していた。そのドライバーを探し、何とか無事に合流。そのままホステルに向かうことに。車体はオンボロの中古車で一部車体にどこかにぶつけたであろうくぼみができていて、乗る前から不安しかなかった。大丈夫かこれ….空港から市内まではかなり離れているので一時間ほどかかった。そしてタクシーは尋常じゃないほどの速さで高速道路を駆け抜けていく。おー怖い怖い。イランの交通マナーは最悪だと聞いていたが、後にそれを嫌というほど目撃することになるのであーる。

2:00頃、ホステルに到着。ドライバーに20ユーロ相当を支払った後(エアポートタクシーだから高いのは仕方がないか)、何とかチェックイン。事前に2時ごろに到着するとメールを送っていたのでスタッフは起きてくれていた。一泊15ドル(1700円ほど)と物価の割に高い。部屋を案内してもらった後、ルームメートを起こさないように物音に気を使い、静かに荷物の整理、シャワー(各部屋に設置されていた)着替え等を行う。午前中にイスファハーンに移動をするので睡眠時間は取れない。

 

水が欲しかったので屋上のレストランに行って水を取り出し、支払い箱に金をぶっこんだ。この宿、無料の朝食があるらしいが多分食べる暇はない。

寝てから5時間御、すぐに起床してバスに乗車するために荷造り。あー慌ただしい。

フロントでイスファハーン行きのバスターミナルを教えてもらったが、時間がなかったのでタクシーでターミナルまで行くことに。何とか到着したものの、バスは見当たらない。探していたところ、大型バスから大声で、「そこ!カーシャーン行きか?!」と大声で聞こえてきた。どうやら私に行っているようだ。声のすることろに急いで走って「イスファハーン行きのバスを探している」と尋ねたら、その係員は「イスファハーンか。このバスで行けるぞ。じゃあ連れて行ったるから乗れ」といってすぐに乗せてくれた。ラッキー。

バスの中。思いのほか快適だった。シートも広い。これはVIPバスらしい。

なんと、無料でお菓子ちジュースが付いていた。ありがたや。 イランの長距離バスは基本的に軽食のサービスが付いてくるようだ。

箱の中身。普通のお菓子だった。イランバスのお菓子箱を開けるときのワクワク感がたまらない。

道路沿いの景色はほぼ砂漠。時々羊の放牧を見ることができる。

中間地点のカーシャーンに到着。気が付けば他の乗客は全員降りており、私一人だけになっていた。不安しかないんですけどー。

ドライバーに「これはどういうことだ」と聞いたら、係員曰くこのバスはカーシャーン止まりだったらしく、イスファハーン行きのバスはターミナルで乗り換えろということのよう。安心。停車したのはターミナルではなかったので、バスはターミナルへ向かう。しかし、途中で停車。さらに不安広まーる。なんなんだ…ドライバーは降りて一服しだすし、係員は途中から店に行ってなんか買ってくるし…あきれ果てたときに係員が戻ってきて袋からケバブを取り出して食べ始めた。食べながらドライバーは「どこから来たんだい」と聞いて「日本です」と言ったら、「おお!日本人か!イランへようこそ!さあ、ケバブどうぞ!」と言い、なんとそのケバブをおすそ分けしてくれた。 何も食ってなくて死にそうだったのでありがたく受け取った。しかも私の好物である羊肉。大感激。そのケバブをさらにくれ、降りるときもくれた。もらったケバブを口にくわえながらバスを降りてイスファハーン行きのバスに移動した。

イスファハーン行きのバスは出発。3時間後にイスファハーンに到着。ターミナルから宿までは遠かったのでタクシーを利用。

宿に到着した後チェックインし、部屋を案内してもらう。最初はドミトリーを予約していたが、スタッフのお姉さんが「同じ料金でプライベートルームがあるわよ」と進めてくれ、そっちにした。案内が終わった後に部屋で休憩。ようやく休める。

宿泊した部屋はこんな感じ。床にはペルシャ絨毯が敷いてある。部屋自体はかなり簡易的な作りになっている。寝れるなら別にいいんだけどね。

 

少し外を散策。イランの夜の路上は看板のネオンの光で照らされていた。

次回はイスファハーンを一日散策する。