2019年4月29日〜30日 ビエンチャン最終日 ラオスからタイへ

アジア諸国

快晴で迎えたビエンチャンの朝。昨日の嵐が嘘のように空は爽やかだった。そのおかげで気分は大変良く、けたたましいニワトリの鳴き声ですら心地良いぐらいだった。

この日は ビエンチャン(というかラオスが)最終日で夕方からタイに行く予定。本当はルアンパバーンまで行きたかったが時間が許せなかった。あと10連休あればなあ(贅沢)。まずは朝食のために宿のカフェに向かった。嬉しいことに今回宿泊した宿は朝食が無料でしかもビュッフェ形式。他の宿泊者も増えてきたので急いだ。

メニューは焼きそばとフライドライス(要はチャーハンなんだが、東南アジア諸国ではこのように呼んでいる)、フライドポテトなどがあり、デザートは中にバナナが入った揚げドーナツやパッションフルーツがあった。無料とは思えないぐらい豪華でしかも超絶美味い。日本では決してかげない匂いとともに私の食欲も止まらなくなり、皿にギリギリ溢れそうになるぐらいに盛ってしまった(このあとおかわりしました)。

メコン川を眺めながら美味い飯を堪能。こんな幸せな朝今まで過ごしたことがあったのだろうか。

ただ、幸せに浸ってばかり入られず、カフェテラスを後にし、フロントに行ってチェンマイに行く方法を宿主に聞きに行った。しかし、ビエンチャンから直接チェンマイに行く方法はないらしい。唯一の方法としては、ミニバスで国境付近まで移動し、タイ入国後に国境の街であるノーンカーイのバスターミナルでチェンマイ行きの夜行バスに乗り換えろということらしい。そのため、まずは検問所行きのバスのチケットを予約する必要があったのでその場で料金を払って午後3時で予約した。

フロントで販売していたタバコ。健康被害を訴える写真が中々強烈。それでも買う人は買うのだろう。

最後なので、ビエンチャン市内を散策することに。といっても外は非常に暑くて歩いたら死にそうなのでタクシーを呼んでパトゥーサイへ向かう。と言いたいところだが、まず1つ失敗したことがあった。服装である。この日はスキニーパンツとTシャツと言うスタイルだったがこれがまた暑苦しい。さすがに耐え難かったのでパトゥーサイの近くのショッピングモールに行って涼しそうな服を買うことに。色々見ているうちに、ちょうど良さげなガウチョパンツみたいな幅の広いズボンを発見した。デザインは日本で販売しているものと変わらず可愛らしいデザインだったが、金額は2000円と高めだった。でもこれしかなかったので店員のおねえさんに頼んで買うことに。このお姉さんは笑顔が可愛くて非常に愛想が良かった。

ついでに、気軽に履けるようなサンダルも購入。こちらも1800円と高めだった。パンツもそうだが、売っている商品の金額は日本と変わらないことに驚いた。ラオスは物価が安いというイメージがあるだけに。率直に言うと、ラオスは意外と物価は高めだと思う。今回宿泊した宿も1000円近くした気がする。タイやベトナムと比べて観光客が少ないために料金を高めに設定しているのだろう。

4000円という少し痛い出費にはなったが、あの暑苦しいジーンズの締付けからは開放され、足元が超快適になった。心地よい風が足に入ってきて気持ちがいい。買い物を終えてようやくパトゥーサイに向かった。

これがパトゥーサイである。ビエンチャンの凱旋門。これは1962年に内戦の終結を記念して建設されたという。だから歴史は割と浅い。雰囲気は違えど、パリのそれと似ている部分もある。

周辺は公園になっており。広々としている。団体客も多くいた。

ひときわ目立つ象と寺院のオブジェ。

よーく見てみると。

すべて陶器でできていた。これは中国人の芸術家(?)が制作したアートなのだとか。作品としては迫力があるのだが、よくよく見るとちょっとキモい….集合体恐怖症の人が見たら恐怖ものだろうな。

凱旋門近くにあったベンチ。カタカナでデカデカと「キントーン」と書いていた。調べてみると、日本のIT企業が提供しているwebデータベース型の業務アプリ構築クラウドサービスらしいが、なぜこんなところで宣伝されているのか不思議でたまらない。

こちらが凱旋門。間近で見ると中々高さがあってでかい。中々重厚である。

天井には、象や仏様の華麗な彫刻が描かれていた。派手さはないが、控えめな故の美しさが凝縮された魅力的な作品となっている。

よく見ると塗装が至るところで剥がれていた。

こちらはショップ。仏壇グッズなどが販売されていた。

凱旋門前の道路。絶対シャンゼリゼ通り意識してるだろ。

反対側の凱旋門

道中で見かけたバス。なんか見たことがあると思ったら、元京都の市バスだった。ラオスでは、日本などから輸入された中古車を現地風にリメイクして再利用しているケースが多い。読者の皆さんもラオスに行った際は探してみると良い。goo.Nの洗剤の宣伝が描かれている。何がジャパンクオリティなんだろう。

タート・ダム。ラオスの守護神である龍(ナーガ)が住んでいるらしい。

タートダムの近くにあったレストランでグリーンカレーを食べた。人がいなかったので営業しているのか不安だったが、入れてくれた。味は無印のそれと似ていた。それほど無印のカレーのクオリティが高いのかもしれない。これで300円ぐらいだから安い。

気が付けば、時間は14時になっていた。15時にバスが来るので急いで宿に戻った。名残惜しいが仕方があるまい。

道中で見かけたトゥクトゥク。

荷物をまとめ、バスを待つ。その間にマレー人とアメリカ人の男性と話をしていた。

15時前にようやくバスが来た。んん?これバス?なんかトラックをすこし改造したみたいな感じだな。宿主に「これか?」と聞いたら「そうだ」と言っていたので間違いはないだろう。

中はこんな感じ。ただ椅子を設置しただけの簡素なものだった。これで国境付近まで行く。宿にいた主とルームメイトに別れを告げ、出発した。

道中で見かけた中華風の門。

またまた旧京都市バス。

バスは至る所に止まり、乗客も増えていく。中心地を離れる度にバスの速度も速くなる。同時に非常に強い風が顔にかかる。風は生ぬるくて息がしづらかった。走ること30分程で国境付近に到着した。

我々が来たのは、列車の駅だった。つまりここは出入国用の列車の乗り場であり、検問所だった。写真撮影に関しては特に禁止事項はなかったので撮影した。ここで、タイの出入国カードを記入し、ノーンカーイ行きの列車のチケットの購入と出国審査を済ました。料金は20バーツ(70円)だった。

ノーンカーイ行きのチケット。17:30出発だが、まだ時間はたっぷりあったので待機することに。

タナ―レーン駅。すでにタイ語。

写真撮影していると一人の男性に話しかけられた。男性は日本人だった。実はこの方は先ほどのバスで一緒だったのだ。スーツケースのシールからしてそうかなと思ったがやっぱりそうだったのか。「なんで分かったのですか」と聞いたら「日本のパスポートが見えもんだからそうかなって」と男性。この男性(以下N氏)は50代ぐらいでタイやラオスなどの東南アジア専門トラベラーだった。そのため、タイ語は堪能だとか。これからバンコクへ行くのだとか。しばらく旅話で話が盛り上がる。N氏は、「もうこの年だけど旅をするとワクワクする」とのこと。体力的な問題はあるかもしれないが、やっぱり旅をするのに年齢は関係ないんだな。私もこのワクワク感を失うことがなく素敵な年の取り方をしたいものだ。17:30、列車が到着したので乗車した。

車内。日本の田舎の電車みたいな雰囲気があって風情を感じる。この写真では人は少ないが、出発直前にはほぼ全席埋まった。私はN氏と一緒に乗った。

列車は割とゆっくり走った。これからメコン川をまたいで国境を越えると考えたら興奮が止まらない。

しばらく走るとメコン川が見えてきた。いよいよである。

まだラオスの国旗が並んでいたのでまだ越えていない。

あと少し、あと少し…..

もう越えたかな?

よし!超えたぞ!タイ入国じゃあ!!これで国境越えは2年ぶり、つまりハンガリーからウクライナに行く時以来だ。やってみたかったんだ、メコン越え….ああ、憧れのメコン越え….

列車はノーンカーイに到着した。到着後、チェンマイ行きのバス出発まで時間がないので急いで入国審査を行った。しかし、審査官がのんびりしているのか、超時間がかかった。「まあ、タイだからね」とN氏。30分以上は並んだ記憶がある。タイムリミットが迫っていたので気が気でなかった。そしてようやく私の番がきてやっと入国ができた。ゲートを抜けると、バスターミナルへ連れて行ってくれるおばちゃんが迎えに来てくれた。「さあ、早く来なさい!バス出発しちゃうよ!」と無理矢理手を引っ張ってくるが、N氏と別れの挨拶をしたいから待ってくれと懇願した(この時N氏は入国審査中)。N氏が終わるとおばちゃんに手を引っ張られながら別れを告げた。おばちゃんはミニバスに誘導してくれ、バスターミナルへ向かった。出発まで30分切っていた。

ノーンカーイのバスターミナル。チェンマイ行きのバスはすでに停車していた。

これが今回乗車した夜行バス。クラスはVIP。2階建ての豪華な車体。

リクライニングは申し分ないぐらい広々としていた。実はタイのバスは豪華で、バンコク行きだとご飯が付くらしい。

VIPにもかかわらず料金は1000円するかしないかぐらい。安くて快適なバスがここにあった。

荷物を置いても足を伸ばせるぐらいの広さ。

布団も付いている。日本の夜行バスはそれさえないぞ。

もちろん軽食付き。

中身はこんな感じ。大豆のジュースとお菓子2点、パン、濡れティッシュとオレンジ色のジュース。このオレンジ色のやつは謎の味がした(美味しくない)。

バスは定刻通り出発し、チェンマイに着くまで眠りについた。

今日はここまで。次回はタイのチェンマイ一日の旅について語ります。