2019年4月27日~28日 東南アジア旅の始まり 昆明の空港からラオスのビエンチャンへ

アジア諸国

2019年4月27日、日本中が待ちに待った日が来た。前代未聞のゴールデンウイーク10連休だ。もちろん、10連休丸々使って海外旅行に行く人も多いだろう。私もその一人だ。そのためか、予想通り関空は人だかりでごった返していた。その中でさらに外国人観光客や団体客もいるのだから当然だろう。今回利用する上海行きのチェックインカウンターもウンザリするほどの長蛇の列ができていた。

さて、私はどうかというと、今回で初挑戦である東南アジアを巡る旅に出発するところだ。ロシアや東欧諸国を中心に旅をしてきた私にとって東南アジアは未知の世界。どんな旅になるのかが楽しみで仕方がない。出発直前というのは旅の途中以上に高揚する。

16:55、中国東方航空上海行き(日本から昆明への直行便はないため経由)の便が出発した。

2時間半という短いフライトだったが機内食もきちんと付いていた。味は普通。

上海へ到着後、降りた直前に「KUNMING」と書かれた看板を持った誘導係の男性を発見し、「昆明行きの便に乗るのですが」と声をかけ、「ではここでお待ちください」と誘導係。どうでも良いがこの誘導係口臭がとてつもなくニンニク臭かった。待つのは良いが、中々人が来ない。この便本当にあるのだろうかと、不安になってきた。すると、5人の日本人が集まってきた。内訳は20代後半ぐらいの女性2人とおじさん1人のトリオと30代を超えたぐらいの男性3人。全員集まったためが、ようやく誘導係が「さあ行こう」と言い、歩き始めた。全員が指示に従って付いていく。

分かりやすいようになのか、ステッカー見たいなものを腕に張るように指示された。粘着力が弱すぎてすぐに剥がれて行方不明になったが。

通されたのは、イミグレーションだった。最初は???だった。そういえば、関空のチェックインカウンターのお姉さんが「上海の空港で国内線に乗り換えますので、入国審査をしてください」と言っていたな。そういうことか。ここで一旦入国してそれから国内線へと移るのか。

その手続きはあっさり完了し、出発までの待ち時間も短かった。上海から昆明までは約4時間。20時ぐらいに出発した。到着した時にはすでに日付が変わっていた。

到着直後。とにかく風がすごかった。ここでも「KUNMING」の看板を持った誘導係らしき人に集合するように指示された。私と先ほどの日本人5人が集まり、バスが来るまで待機した。ここで気づいたのだが、私たち以外の乗客はなぜか来ず別のバスに乗っていった。他の日本人たちも不安を隠せずにいた。

ようやくバスが到着し、私たち6人だけで乗っていった。他に乗客はいないし、まるで隔離された気分だった。他の日本人も同様で、お互いに「隔離されてね?」とか「どこに連れて行く気だろう」と不安を口にしていた。そして無駄に長い移動時間がさらに不安を助長していく。

ようやくバスは空港に到着し、荷物受取場へ誘導された。どうやら深夜のため、一旦荷物は返すらしい。隔離(?)された理由は単純に関空からの荷物受取場に連れていくためというだけだったらしい。気が付けば、超短時間の間に6人全員と仲良くなっていた。30代ぐらいの眼鏡の男性は既婚者らしく、今からネパールに行くらしい。もう一人の40代ぐらいの男性も同様だった。女性二人と男性1人のトリオはミャンマーのマンダレーに行くらしい。日程は違えど、ミャンマーに行くという共通点からこのトリオと仲良くなった。女性のうち一人はアフロヘア―という個性的な髪型のお姉さんで南米が大好きな旅人。もう一人は普段はクリニックで受付をしているお姉さん。もう一人のおじさんも旅慣れた旅人だった。この摩訶不思議な関係は同じバイト先だったためらしい。お互いに出発するまで、一緒に行動することにした。

全員に共通しているのは、いずれも最終目的地がアジア諸国だったということ。どうやら、昆明経由はアジア方面に行く人にとっては割とポピュラーなルートのようだ。

さて、ここから地獄の空港泊が始まった。寝場所を確保し、乾杯用のビールを買うためと面白いものを探すために売店に寄った。

売店で見つけた商品の一つ。

積み木ちゃうやん。

なんか超見たことのあるキャラクターもあった。ディ○ニーのライセンスマークはなかったので偽物だろう。

出会いに乾杯!

空港泊は今回で初めてだったが、思っていた以上に寝れなかった。椅子が固いというのもあるが、タクシーの超絶うざい客引きが30分に一回は来て声をかけてくるのでそのたびに起こされる。寝ているの見れば分かるのに粘り強く声をかけてくる精神力もここまで来ると感心する。まるで、何回倒しても湧いてくるRPGの雑魚敵のようだ。一方で、3人組はすっかり寝ていた。よう寝れるなあ、すごいわ….その間に何もせずに時間をつぶすのはもったいないのでスマホゲーのイベントを走りながら出発時間を待った。

気が付けば、出発まで2時間を切っていた。ビエンチャンに向かう便が先に出発するため、3人組を起こし、出発口へ向かった。到着したところで、3人組と連絡先を交換し、お別れをした。短い時間でしたがお世話になりました。ありがとうございます。

ビエンチャン行きの便に乗り込む。すでに7時半過ぎていたが少し薄暗かった。飛行機は8:25過ぎに出発した。

イミグレーションの時に必要になる出入国カード。これを機内で記入し、入国審査の時に提出する必要がある。

機内の軽食。このソーセージみたいなやつが入ったパンがクソマズかった。

昆明からビエンチャンまでは約50分。一睡もできなかったためが、強烈な睡魔が襲ってきた。残念だが寝る間もなくビエンチャンに到着した。

飛行機はビエンチャンに到着。入国審査もあっさりと通過し、荷物を受け取って空港を後にした。ちなみにラオスは滞在期間が15日以内でかつ日本のパスポートであればビザは不要だ。だから、短期間であれば出入国カードとパスポートだけで問題はない。

ワッタイト空港内は意外と綺麗だった。両替を済まし、宿に向かうためにカウンターでタクシーの予約をした。料金は60000キープ(日本円で740円ぐらい)でラオスの物価にしては高いが、ぼったくられるよりはマシだと思い妥協した。

なんと、この空港には日本との関係があったらしい。日本政府がターミナルの拡張に協力していたようだ。

4月下旬のラオスは暑期という一番暑い時期らしく、思った通りうなだれる程の暑さだった。いよいよ、人生初の東南アジア旅の幕が上がった。

今回宿泊した宿の部屋。写っているのは欧米系(どこの国かは知らない)の女性のベッド。いつも思うのだが、彼らのベッド周りは決まって無駄に散らかっている気がする。

宿から見えるメコン川。ビエンチャンはれっきとした独立国家の首都なのだが、どこかのんびりとした雰囲気があり、居心地の良さを感じる。ここの人たちはだれも急いでいない。死んだ顔、追い詰められた顔をしている人もいない。日本の大都市とは全くの正反対だ。生活水準は決して高いとはいいがたいが、それでも皆自分なりの生活を楽しんでいるように見えた。気を付けてほしいのは、これはあくまでも旅で短期間訪問しただけの、何も知らない私の勝手な感想、想像に過ぎないことだけ付け加えておく。実際は別の側面もあるかも知れないからね。

まだ午前中で時間もたっぷりあるので、ビエンチャン市内を散策することにした。まずは、ビエンチャンの目玉の一つであるタートルアンに向かった。宿のスタッフにタクシーを手配してもらい、早速出発。タクシーの料金は300円ぐらいで普通ぐらいかな。日本人が珍しいのか、会う人会う人に「どこから来たのか、日本人か」と聞かれた。

到着すると、ひときわ目立つ黄金の建造物が見えた。これだな。この門をくぐるとチケット販売所が見えた。入場料は10000キープ(123円)。チケットを購入し、いよいよ入場。

入ると最初に目に付いたのは仏壇(?)。

仏壇(?)に近づいてみた。現地の仏教徒がお祈りするのだろうか。

ごめんなさい、これが何かはさっぱり分かりません。2000万というのは何の数字だろうか。ラオス語が分かる方教えてください。

これが、ラオスの国章にもなっている代表的な寺院。タートルアンである。思っていたよりは小さい感じはしたが、それも気にならないほどの存在感と荘厳な景観は見る者を圧倒する。某金ぴかさん(分かる人には分かるかな笑)が好みそうな建造物だ。

これは 鐃鉢(にょうはち)だろうか。

募金箱には多くのお金が貯まっていた。ここの僧侶向けの水道設備のためだろうか。

反対から見たタートルアン。

寺院内で買った水。一瞬いろはすのパクリかと思ったが、よく見たらコカ・コーラと書いていたので多分本物。

移動の道中で見かけたパトゥーサイ。これは明日見ることに。

宿に戻った後、メコン川周辺を散策。ちなみにこの川はタイとの国境でもあり、奥に見えるのはタイである。国境付近の宿に宿泊したのは中国の丹東以来か。

簡易遊園地みたいな公園があった。私が見た限り遊んでいる人は誰もいなかった。こんな炎天下だからね。

メコン川は写真通り、何もない荒野が広がっていただけだった。たまに馬や牛などの家畜がいるぐらい。

街の雰囲気。良くも悪くも東南アジアらしい。人は少ない。写真にも写っているが、中華料理店などの中国系のお店が多く軒を連ねていた。

韓国系のお店だろうか。誰がデザインしたのか分からないがサザエさんの劣化版みたいなキャラクターが描かれていた。

アニメショップで見つけたねんどろいど。ワンピースのナミをはじめ、ボーカロイドの鏡音レンなどの日本でおなじみのキャラクターのフィギュアが並んでいた。鏡の反射で分かりづらいが、個人的に驚いたのはFGO(※)のジャンヌ・オルタがあったこと。なんで来たんですか邪ンヌさん….(FGO民であることがバレる….)

※大人気スマートフォンゲームFate Grand Orderの略。写真のキャラクターはジャンヌ・ダルクが英霊化(サーヴァント)した姿だがこれはその別側面(オルタ)である。

異常なほど絡みまくった電線。引火しないだろうか。

歩き疲れたので宿に戻ろうとした矢先、今まで晴れていた空が怪しくなってきた。するとなんも前触れもなく突風が吹いてきた。嵐の前兆か。その影響で砂ぼこりが舞って目が痛い。空も暗くなってきた。各お店では外に出していた商品を奥にしまい始め、宿のスタッフも開いていたドアを急いで閉めた。私も雨が降る前に宿に戻った。すると予想通り、大雨が降り出した。スコールだ。雨の降り方が尋常じゃない。スタッフに、「すごい嵐ですね!こんなの初めて見ました」と感想を伝えたら「そう?普通だと思うけど。」とあっさり返された。どうやら地元では毎日のようにこうした嵐の前兆に遭遇するので慣れているらしい。

晩飯を食べに行こうとしたのだが、雨が止むまで待機することに。しかし、雨は中々止まず、雷まで鳴り出した。一時間後にようやく雨が弱まり、タクシーでレストランへ移動した。この周辺の店を知らないので、運ちゃんにおススメの店を聞いたら「クア・ラオ・レストラン」が良いということらしいく、そこに連れて行ってもらった。

一見敷居の高そうな雰囲気があったが、値段はそこまで高くなかった。中国人の団体客が多かった。

最初の一杯にBeerLaoを頂いた。あっさりとしていて飲みやすい。

とりあえず無難なラオス風のチャーハンを注文。味がしっかりとしており、ご飯のパラパラ感が中々美味かった。たしか300円ぐらいだった気がする。

食べていると、民族ダンスのショーが始まった。伝統の楽器で音楽を奏で、それに合わせてダンサーの女性が踊る。小さなショーだが見ごたえは抜群。異国に来たことを改めて実感する。1時間ぐらい続いたと思う。

電気の光で見えにくくて申し訳ないが、写真に写っているのは我が国の安倍首相である。このレストランを利用した時に撮影したようだ。こういうところで日本との関係があるんだな。

夜のメコン川。昼間とは違い、幻想的な雰囲気がある。雨はすっかり止んでいた。

寝る前にもう一度ビールを一杯飲んだ。

今回はここまで。次回はビエンチャン最終日とタイ国境について書きます。