2017年3月12日 ウクライナ・キエフ二日目 ドニエプル川、そして修道院 

キエフのウスペンスキー修道院 ウクライナ

キエフ二日目。昨夜お会いしたRさんは語学学校に行ってしまったので、また一人でブラブラキエフの街を散策することに。

その前にまず、朝食のために地下一階にあるキッチンに行って済ませることに。

この時、すぐに去ってしまったが、筋肉なタンクトップのアジア系のおっさんがいて彼は香港から来たそうだ。

朝食中、途中で掃除のおばさんが入ってきた。あまり気にせずそのまま食事を続けたが、その時このおばさんがいきなり私のところに向かい、指で机を強くコンコン!としてきた。なんか無性に腹立ったのでぶっきらぼうに「なんですか」と言ったら「机の下掃除するからここどいてちょうだい!」とおばさん。超感じ悪かったので朝から胸くそ悪い思いをした。

 

キッチンの壁に描かれていた世界地図。絵の具が垂れた感じがどことなくホラー感が漂っている。

宿のすぐ近くにはキエフを代表する教会の一つである聖アンドレイ教会がある。DreamHouseHostelから歩いて10分ほどで行ける距離だが結構坂が急なので意外としんどい。

 

聖アンドレイ教会は青色を基調とした美しさが特徴。この時は残念ながら修復作業中で中に入れなかった。

 

そのすぐ下には、工芸品等が売っている屋台がいっぱい並んでいた。丁度刺繍シャツが欲しかったし、せっかくなので見てみることに。ここで良さそうなのを見つけたので見ようとしたら、ここのお店のおばちゃんが「こんにちは、なに探しているんだい」と英語で話しかけてきた。私がシャツを見てたのは明らかだったので「シャツが欲しいの?何色が良い?」と聞いてきた。そしてこのおばちゃん、結構アピールする。一番気になったのが、リネン生地の赤い刺繍が入ったもの。生地も刺繍も結構しっかりと作られていた。おばちゃん曰く、「これはウクライナの伝統のものよ。リネン製なの。もちろんハンドメイドよ。」

 

見た感じ、ハンドメイドであることは間違いない。見た目も良い。しかし、問題は値段。「これいくらですか?」と聞いたら「1000フリヴニャよ(約4300円)」と。残念ながらこの時は手持ちで1000フリヴニャがなかったので引き返してから再度来ることに。「ごめんなさい、今1000フリヴニャが手元にないから後で来ますね」と伝えたら「もう帰っちゃうの?残念」とめっちゃ悲しそうにされちゃった。

 

近くで捨ててあった謎のCD達。

 

一般道付近に並ぶマンション群。見た感じこれは結構新しい方だが、形が古い方の団地とほぼ変わりないのがなんともいえない。その下にはおなじみのウクライナカラーの柵。

その次はドニエプル川付近を散策することに。

 

オデッサにも似たような記念碑があったような。調べてみると、オデッサと同じく「無名戦士の碑」だった。

 

上から眺めたドニエプル川。やっぱりこうして見ると広いなあ。真ん中に見えるのは道路だが、地下鉄も走っている。

 

ホロモドール記念碑らしい。これはスターリン体制の時の大飢饉によって出た犠牲者を追悼する記念碑。

公園を散策した後、あの世界文化遺産に登録されているペチェールスカヤ修道院に行くことに。その歴史は非常に古く1050年代のキエフ・ルーシ時代から存在している。あらゆる歴史の舞台になった場所だったため、キエフでは重要な遺産となっている。ここは実は、あの偽ドミトリー1世が巡礼の際に訪問したことでも知られている。そのため、私にとってここに行かずにキエフを去ることができなかったのである。修道院の出入り口付近にチケット売り場があるが、注意したのが、博物館と入場料は別だということ。

 

入口。ここから入ることになる。観光客はもちろん、普通に礼拝に来ている人も目立っていた。ここでも女性は頭にベールをかぶる必要がある。

 

ペチェールスカヤ修道院の地図。こうした見ると結構広いのが分かる。

 

謎の卵のオブジェがなぜかあった。その近くにはカフェや土産店がある。

 

修道院の中で一番大きいウスペンスキー修道院。黄金色に輝くドーム状の屋根が特徴。

 

中の大半は写真撮影が禁止されていた。

 

続いて、そのすぐ近くにある大祖国戦争博物館付近をブラブラ。すぐ見える超目立つ像は、大祖国記念碑。剣と盾を高々と掲げる女神が特徴的。高いところにあるのでマジで目立つ。ちなみにキエフにはこうした銅像がなぜか多い。公園の正式名は「大祖国戦争の永遠の栄光の兵士の公園」という。長ったらしいわ。

 

これがその銅像である。私的には結構好みだったりする。なんかカッコいい。

 

これは兵士たちの銅像。ワルシャワにあるやつを連想した。

大祖国戦争公園を散策した後。いつの間にか夕方になっていたので。宿に戻ることに。

その時ある面白いものを見つけた。

 

なんと、キエフには「マフィア」というチェーンの寿司屋がある。すごい名前やな。イタリアンも食べることができるらしい。美味しいかどうかは分からないが、地元の人には結構人気があるらしい。ちなみに、地下鉄の車内の窓には「マフィア」の宣伝のイラストと文字が直接手書きで描かれている。出前もできるらしく、カップルセットからファミリーセット、パーティーセットもあった。

 

劇場駅には立派なスクリーンが設置されていた。ここではテレビ番組が放送されている。

宿付近に戻った後、朝に寄ったあの服屋を再訪問することに。というのも、キエフの中心部でも色々と刺繍シャツを探したのだが、あまり気に入ったものがなかったからだ。

1000フリヴニャも用意したのでこれで買えるぞ。屋台は閉まるのが早いので急いで聖アンドレイ教会の下付近に向かった。まだやっていたのでまずは安心。そしてあのおばちゃんのもとに向かった。まだ営業していた。よかった。おばちゃんはすぐに私を見つけた。「朝に来た者ですよ、覚えてる?」と言ったら「ああ、あなたね。また来てくれたのね。」と嬉しそうだった。もう買うものは決まっていたのですぐに「朝欲しいと言ってた商品まだある?」と確認したらまだあった。どうやらおばちゃんは私がまた来ると思ってキープしてくれたそうだ。なんていい人だ。

即決した私は「じゃあこれ頂戴」と言い、200フリヴニャ札を5枚渡し、「これで1000フリヴニャ丁度よ」と言って商品と交換した。これで買い物は終了した。おばちゃんも「本当にありがとう。あなたは本当にいい買い物したね。リネン生地だし、人の手で作られたものだから長く使えるよ。またよろしくね」と笑顔で話した。ここで買ってほんまによかった。

今まで旅をする中で、こうした工芸品マーケットで買い物をすることってないのだが、普通の店よりも人とのふれあいをしたり、じっくり選んだり、アドバイスをもらったりすることができるということが分かった。

このようなマーケット自体は非常に簡易的で、商品のディスプレイも雑なのだが、商品自体は結構高品質だったりすることも多く、しかも安く入手できるので侮ることができない。下手な普通の店で買うよりはいいと思う。今後ウクライナに旅行に行く予定がある方は工芸品マーケットでショッピングをしてはいかがだろうか。

目当ての刺繍シャツが手に入って安心したらお腹が空いたので、近くのプザタハタで食事をすることに。リヴィウ店とは違ってここは結構混んでいた。二階でも席を探したが全くない。「やばい、せっかく会計したのに座れないってどゆこと?!」と困惑。再度下に戻って席探しを再開するも全く空く気配がない。ここで座席難民に陥ってしまった。困っていた時に近くのお姉さんがロシア語で「あなた、もしかして席探しているの?」と声をかけてくれた。

「席が全くなくてこまっているのです」と現状を伝える。

「二階に行けばいいじゃない」とお姉さん。

「二階も見ましたがなかったです」と私。

「じゃあ隣の人に頼んで座らしてもらいなさい」

お姉さんは隣の兄ちゃんに「この人席がないらしいからここに座らせてあげて」と頼んでくれた。こうしてこの兄ちゃんと相席状態になった。なんか落ち着かないがまあしゃーない。この兄ちゃんはすぐに席を去り、テーブルは完全に私だけになったがそれも束の間、すぐに座席難民になったらしいおばちゃんがきて「ここいいかしら?」といって隣に座った。相当客が入っているみたいであった。近くにも同じ店があるっていうのに。。。

 

宿近くのミニスーパーに売っていたバルティカの7番。あまりの珍しさに買っちゃった。さっぱりとした口当たりで飲みやすかった。味は日本のクラフトビールに似ていた。世界のビールを飲み尽くす旅というのも悪くはない。

キエフ二日目はこれで以上。続きは三日目。翌日はキエフでとんでもない事件が発生することになろうとは。。。。

To be continued