オデッサ最終日。
キエフの宿がまだ決まっていなかったので、すぐに探した。その時、同室のケイトに「何してるの?」と声をかけられた。「キエフの宿をさがしてるんだ」と言ったら、彼女は「キエフに行くの?私良いホステル知ってるから紹介するわ!」といってDream house hostelというところを紹介してくれた。「ここはスタッフも親切だし、きれいな所だからとても良いわよ!」と進めてくれたのでとりあえず、Boo◯in◯.comで調べたら空きがあったのですぐに予約した。ありがとう、ケイト!
最終日にもかかわらず、まだ行けていない所があった。それは黒海である。まだ海岸沿いに行っていなかったので、出発前に訪れることに。
宿からは歩いて30分程。地図に沿って歩くと、まず迎えてくれたのがショボイ遊園地。
ここは遊園地ではなくてシェフチェンコ公園というらしい。入場するだけなら無料。それにしても超ガラガラである。
謎のゴリラのフィギュア。なぜかサンタの格好をさせられている。この妙なリアル感は子供が泣き出しそうなレベルである。
ゴーカートもちゃんとあったりして公園にしてはちゃんとしてる、気がする
公園を後にし、そのまま海の方へ真っ直ぐ歩いて行く。近づくと、何かモニュメントが見えてきた。
「無名の水兵たち」と書かれている。これはWW2で戦没した水兵を称える無名水兵の碑である。
各水兵の名が刻まれている。
上からの眺め。天気がイマイチだったため奥が見えない。
リスの家?みたいなのがあった。家にはなぜかイルカの〜と書かれていた。
ようやく海沿いに到着。ここにはレストランや水族館がある。夏になるとビーチが開放され、海水浴を目的に来る人でいっぱいになる。
左にあるのが水族館。
海にはカモメが集まっていた。人々がエサをあげている。
透明度は割と良いようにみえる。晴れた日に来ると持っとキレイだったんだろうなあ。天気の良かった昨日行けばよかった。
夏になると人気のリゾート地と化する。オデッサはウクライナの中でも比較的温暖な方で保養地として人気がある。
砂浜には野犬さんもチラホラ来ては散歩したりのんびりくつろいでたりしていた。後で来たカップルがこの犬の遊び相手になっていた。
天気がよければなあ。それにしても海を眺めるのは本当に久々だ。若干黒いのでガチの黒海になっている。
抜群の透明度。
少し歩き疲れたので近くにあった小奇麗なカフェで休むことに。
食事は少し高かったので紅茶を飲みながら帰りの列車の時刻を調べる。ここは出入り口でコートを預けれくれる気の利いたレストランだった。紅茶をすすってる時、いきなりバースデーソングが流れたので隣見ると花火が付いたケーキが運ばれていた。どうやら誰かの誕生日のお祝いだったらしい。誕生日にやることは日本もウクライナも一緒なんだな。
雨が少しぱらつき始めた。そのため、宿に戻ることに。
絶妙なバランスでベンチの上に座る猫。邪魔をするなと言わんばかりに睨みつけられた。
口輪とリードなしでの犬の散歩禁止という注意書き。
宿に戻った後、ネットをしようとWi-Fiを繋いだら、接続できなくなっていた。訳がわからないので、スタッフにその理由を聞いた。すると、「Wi-Fiの会社に電話で聞いてみるから待ってて」といったので、それを信じてしばらく我慢することに。後になって「どうですか?」と聞いたら「それが、電話が繋がらないの。困ったわね」ということ。この宿ではルーターではなく、通信会社のブラウザで利用規約に同意して接続するタイプ。それが何らかの理由でトラブルが起きて接続できないそう。怪訝そうな顔しながらスマホを見ているとケイトに「どうしたの?」と聞かれたが、私が何も答えないうちに察して「あー、もしかしてWi-Fi?なんかみんな繋がらないって言ってるわ」と笑いながら答えた。すると急にスマホにLINEの通知が来て、すぐに確認するとあら不思議、Wi-Fiが元に戻っていたのだ 笑 一時はどうなるのかと思ったが、まあ良かった。
そうこうしているうちに、出発の時間がやってきた。預けていたバックパックを回収したその時、アジア人らしい男性に声をかけられた。なんと彼は日本人だった。まさかこんなところに。彼も有給を利用して東欧を周遊しているのだという。これはこれからモルドバ、ルーマニアに行くらしく、ルートを考えているといったのでその方法や助言をした。また、ウクライナの列車の話しになったが、彼曰く、「ウクライナの夜行ってあまりいいイメージないんですよね。だから僕はインターシティ使いましたね。だって危ないっていうじゃないですか」。
なんかもったいない。確かに快適・安全というほどではないかもしれないが、このやや古びた列車で長時間移動するのが醍醐味なのだ。楽な方法を選ぶという選択肢も別に悪いわけじゃない。むしろ状況によってはそれが必要になってくることもある。しかし、そればかりで本当にいいのだろうか、ともちょっと考えてしまった。そう思ったが、彼には事実として、「噂で言うほど悪くありませんよ。車内も結構快適ですし、安く行けるので便利ですよ。使ってみてもいいと思います。」と言ったら、「そうなんですね、じゃあ次は夜行使ってみようかな。情報ありがとうございます」と納得し、彼は荷物を背負って先に宿を後にした。
しばらくして私も宿を出る準備をし、お世話になったケイトともお別れし、スタッフに挨拶をして出ていった。
幸い、宿から駅はすぐだったので暗くても問題なかった。
電光掲示板。私が乗ったのは22:25のキエフ行き。驚くことに全てロシア語表記だった。オデッサはロシア語使用率が結構高い。
オデッサの鉄道駅。博物館のよう。
アナログの掲示板。こちらはウクライナ語表記。
出発まで時間があったので、簡易カフェでコーヒーを飲んだ。注文する時、隣に来たおじさんがまるで水を頼むかのように、ウォッカを頼んでいた。しかもストレートで。そしてそれを一気にグイッと飲み干した。陽気に売店のおばちゃんに話したりして、その後もまたウォッカを注文して水のように飲んだ。
ロシア人やウクライナ人のステレオタイプとして「ウォッカを水のように飲む」というイメージが語られるるが、このおじさんはそれをまんま表現したような人だった。 このおじさんのせいでウォッカの誘惑に負けそうになったが、これから列車に乗るということで飲むのはさすがに我慢した。
22:25、列車は出発。オデッサとはこれでお別れをした。この時の個室も2等。同室者はまた全員男性だった。夜行列車も今回で最後だと思うとなんだか寂しくなる。また乗りたい。夜行は快適なのでやめられない。
07:10、列車はキエフに到着。到着も驚くほど時間通りだった。
まだ早朝だが、駅は通勤客でいっぱいだった。
オデッサ―キエフ
安定の国旗カラー。これ好き過ぎる。
鉄道駅の正式名はキエフ旅客駅。Київ-Пасажирськийはそういう意味である。この写真は南口の駅。ボリスピリ空港行きのバスはこの近くに停車する。駅のすぐとなりにはキエフ地下鉄一番線のヴァクザーリナ駅が隣接している。
朝食をWi-Fiがある近くのKFCで済ましたが、Wi-Fiがポンコツで利用できなかった。
宿に向かうために地下鉄に乗るが、この時丁度ラッシュアワーだったため、通勤通学の乗客でいっぱいだった。さすがにバックパックが邪魔になるため、ラッシュのピークが過ぎたところを見計らって乗車した。そして、宿の最寄りである、コントラクトヴァ・プローシャ駅に向かった。
次はいよいよキエフ編に突入。いよいよ旅行記も後半に入ってきたぞ。