ロシアによるウクライナ侵攻から2週間過ぎてもなお、両国との対立は悪化の一途をたどっています。
2月26日に「Молюсь за Украину!!」というタイトルで記事を投稿しました。当時は動揺した中でこの記事を書いたので半ば殴り書きのような形になりましたが、ようやく冷静になった今もう一度この侵攻について私なりに色々と書かせていただきたいと思います。
前回の記事にも書いた通り、私はロシアによる一方的なウクライナ侵攻に強く非難します。こうした戦争は人命や生活だけでなく、健全な精神や未来、そして多くの人の夢までも奪っていく非常に許しがたい行為です。このような悲劇が2022年にもなって現実で起きていることに非常に悲しく思います。
ロシアはユニークでありながらも非常に豊かな歴史を歩み、今のロシアが形成されてきました。しかし、その歩みによって気づかれた歴史観もプロパガンダによって歪められ、この侵攻の正当化に利用されているという事実もあります。このことは、ロシア史の研究に携わってきた人間にとって看過できず、憤りを禁じ得ません。
過去の事象から学び、考え、研究し、そしてそこから得た知識や教訓、過去の過ちから現代との因果関係を追求し、これからの未来につなげていく。これが歴史の本来のあり方であり、歴史研究の原点になると考えています。歴史研究から離れた今でもその認識が揺らぐことはありません。だからこそ、このような誤った歴史観が拡散され、悲劇を生み出すような事態は決してあってはならないのです。
戦争は両国にとっても悲しみと憎しみしか生み出しません。
一刻も早く、侵攻の停止と軍の撤退を求めます。ウクライナとロシア共に平和あらんことを。
追記
ロシア政府によるこうした非常に残忍な侵略行為は当然非難すべきではありますが、だからといって、一般のロシア人個人やお店等ロシアに関わる関係者への差別や誹謗中傷等の行為も決してあってはならない許されざる行為です。当たり前のことですが、軍事侵攻と個人は切り離して考えるべきだと思います。