【厳選】ヨーロッパ旅で経験したバストラブル【夜行バス】

お役立ち情報

移動も海外旅の醍醐味の一つ。特に限界バックパッカーは長距離バスにお世話になっている人も多いはず。私自身、長距離移動が大好きなので当然、旅先でも移動の際にはバスには大変お世話になりました。しかし、多く利用する分、トラブルに遭遇することも珍しくありません。特に海外では日本と比べその確率は高く、日程や予定が大幅に狂ったという方もいるかと思います。

今回は私自身がヨーロッパ旅で出くわしてしまったバストラブルを4つご紹介したいと思います。今後海外旅で長距離バスを利用する時に参考になれば幸いです。

① 遅延約4時間半!?深夜の駅で地獄のバス待機 フランス・マルセイユ

やっと来たミラノ行きのバス。これが遅延していた。

これは南仏の港町マルセイユからイタリアのミラノに行く夜行バスで起きたトラブル。当時利用したのはヨーロッパ旅の強い味方FlixBus。しかし、この時はなぜか牙を向きました。マルセイユの中央駅であるサン・シャルル駅に隣接しているバスターミナルにそれは発生。定刻時間は23:00出発、ミラノには翌朝7:30頃を予定していました。

ところがどっこい、出発の23時に差し迫ろうとしたとき、FlixBusから1時間ほどの遅延の通知が届きました。まあ、1時間程度の遅延なら渋滞等の交通状況もあるので「仕方ない」と思い、辛抱強く待っていましたが….ところが、またFlixBusから遅延時間の延長のお知らせが届き、それが1時間、2時間、とどんどん長くなっていったのです。

最初は駅構内で待機していましたが、0時ごろには駅も閉鎖するらしく、スタッフに追い出されたため外で待機する羽目に。ここからが地獄の待機が始まったのです。この時はまだ3月。日中は暖かいとはいえやはり夜になると風も強まり体感温度が一気に低くなる。ブルブル震えながら寒さとの戦いでしたね…こんな耐久戦望んでねえ!

他のバスを待っていた乗客もいましたが、別方面のバスは次々に到着していたために彼らもいなくなる。そして、バス停に残ったのは私と同じバスを待つおじさん3人と乞食、浮浪者だけに。その中には奇声を上げたりブツブツ独り言を言っている者もいたので恐怖でした。

その間、バスを待っているおじさん達と「バスはどうなっている」とか「どれぐらい遅れている」といった会話をしていました。そのうちの一人は私に本当にバスが来るのかと何度も聞いてきました。彼はかなり不安がっていましたが、アプリでバスの現在地を見せたら安心したのか笑顔で「ああ良かった」とホッとしたようです。

そしてようやくバスは到着。到着時間は深夜の3時30分頃。なんと遅延時間は約4時間半!!思わずおじさんたちと歓喜の拍手をしました笑 疲れた….こうして無事、イタリアに向かうことができたのでした。

② 突然の車体トラブルで走行不可能に! ポーランド・クラクフ

これもまたFlixBus(厳密にはパートナー会社のバス)で発生したトラブルです。あのさ…FlixBusさんよ…

そのバスはクラクフ中央駅からポーランド南東部のサンドミエシュに向かう予定でした。バスは定刻通りに出発し、クラクフ・チジニバスターミナルで停車。しかし、バスは一向に出発しない。一体どういうことなのか。と思ったら、ドライバーがポーランド語で大声で乗客に何か説明を始めたのです。言葉はほとんど分かりませんでしたが状況からなんとなく察しました。「あっ、これトラブルで出発できないやつだ」と。

一応、ドライバーに「何があったのですか?」と聞いてみると案の定、「バスのエンジントラブルで出発できなくなった。申し訳ないが、他のバスに乗ってくれ」と。「他にサンドミエシュ行きのバスはないのか」と質問したら「FlixBusでは今日の分はもうない。クラクフ中央駅で聞いてくれ」と言われる始末。

困ったところ、乗客の一人だった若い女性が声をかけてくれ、一緒にクラクフ中央駅まで行ってチケット売り場まで案内してくれました。この時ネットがなく探す手段が限られていたので大変助かりました。こういう時、ポーランドの方はとても親切ですね。そういうところが好きなんですよ、ポーランド。無事に別のバス会社でサンドミエシュ行きが見つかり、乗車することができました。あの時のお姉さん、ありがとうございました。ちなみに、この日のバスの返金対応はしてくれました。

③ バス乗り場の間違いが招いた悲劇 セルビア・ベオグラード

これはトラブルというよりは、私自身のミスによるものです。北マケドニアの首都スコピエから夜行でセルビアのベオグラードまでのバスが到着した時のこと。

ベオグラードのバスターミナルは到着エリアと出発エリアが別れているのですが、夜行移動の疲れが祟ったのか、あろうことに私は到着エリアを出発地と勘違いしてしまい、そのままずっと待ってしまったのです。通りで皆同じ場所に向かっていたはずだ…なぜ気づかなかった(呆)…何年旅人やってるんだオメエはよお…

本来でしたら、ベオグラード到着後待機して8:00発ウィーン行きのバスに乗車する予定でした。しかし、待っていた場所が到着エリアであることに気がついた時には時すでに遅し。この時にはすでに乗車予定のバスは出発してしまったのです….うああっ!

なんという無念。しかも次のバスは夜の20:00って…夜行バスおかわりってか。それまでに時間があったのでバス会社に行って返金が可能かを確認。乗車予定のバスはFlixBus(また登場笑)のパートナー会社だったためか、バス会社に聞いても「パートナー会社のFlixBusに聞いてくれ」の一点張り。言われた通り、FlixBusに確認したところ、結局「パートナー会社に聞いてくれ」と言われる有様。たらい回しやん。すでに聞いてるわい。

結局返金はできずに新しくチケットを買い直す羽目になりました。決して安くないバス代はドブに消え去りましたとさ泣。自業自得ではあるのですが、非常に悔しい思いをしました。皆さんならこんなアホみたいな凡ミスはしないとは思いますが、トランジットでバスターミナルを利用するときは出発エリア、到着エリアが別れていないかどうかの確認は必ずしましょう。

④ 国境で2時間以上遅延!次のバス乗れず セルビア→ハンガリー国境

写真はモンテネグロ→クロアチア国境で1時間半待たされた時のバス。このバスはコソボ・プリズレンからクロアチア・ザダルに行く時に利用しました。

これはバスがというより、国境付近で起きたトラブルによる遅延です。

上述のセルビア・ベオグラード発ウィーン行きのバスで移動した時のこと。このバスで朝5時ごろにウィーンに到着し、7時にチェコのプラハ発のバスに乗車予定でした。20:00に出発したバスは、22時ごろにハンガリーとの国境付近に到着。

セルビアを出国後、ハンガリー側での入国審査が始まるはずでした。ところが、ここからあるトラブルで2時間半も待たされることに….

前にも何台かバスが停車していましたが、一向に進まず審査に辿り着かない。一体何が…詳細は分かりませんが、おそらく前のバスの乗客である男性が審査に引っかかっていたらしく、警察に連行されている様子が窓からチラッと見えました。国境を超えた影響で使用していたSIMが無効になったためネットも使えないし、寝るにしてもいつ出発するかが気が気でなかったので寝れずでとにかく暇でした。

そして待たされること2時間半が経過した時、ようやく前のバスが動き出しやっと入国審査が始まったのです。疲れた….

案の定、ウィーンに到着したのは翌朝の8時。もちろんプラハ行きは乗り損ねました。またチケットがドブに、と思っていましたがそこはさすがFlixBus。代替えのバスにちゃんと変更してくれていました。もちろん追加料金はなし。

国境越えにて遅延するケースはヨーロッパでは割とよくある事のようですね。実はこれ以外にも似たような理由でバスが遅延した場面がありました。

モンテネグロからクロアチアに入国した時も、乗客の男性一人が審査に引っ掛かり時間がかかったせいで1時間半待たされたことがありました。その男性は荷物を持ってどっか行ったのでおそらくクロアチア側から入国拒否されたのでしょう。

長距離バスで国境を跨ぐことになる時は、上記のようなケースで遅延が発生することを念頭に置いた方がいいと思います。また、そのせいでバスが遅延、宿泊予定のホテルを利用できなかった場合の措置も事前に確認した方がいいでしょう。

***

以上が私がヨーロッパでのバストラブルでした。一つだけ自業自得のケースがありましたが、これからヨーロッパを長距離バスで旅する際の参考になればと思います。

それではまた。