【研究テーマ旅】ポーランド・サンドミエシュへ2023.4.29-30

ポーランド

4月28日、ドイツのドレスデンからポーランドに入国。

一旦はクラクフへ1泊し、翌日ポーランド南東部の小さな街サンドミエシュに行ってきました。
日本をはじめ、あまり知られていないのか外国人はほとんどいませんでした。

そんなマイナーな小都市をあえて選んだ理由はもちろん、研究テーマである偽ドミートリーとガッツリ関係があるから。サンドミエシュは偽ドミの支援者の一人である有力貴族イェジ・ムニーシェクが知事をしており、偽ドミもまた、クラクフ訪問の道中で訪れていたようです。

せっかくのこの機会にようやく行けることに感謝をした矢先にあるトラブルが発生。
サンドミエシュ行きのバスでエンジントラブルが発生し、途中のチジニ・バスターミナルで1時間近く待たされた挙句降ろされました。これ以上発車できない上にFlixBusでは代替車はないとのこと。結局、別のバス会社のチケットを購入する羽目になりました。(現在返金対応中。)

なんとか無事にサンドミエシュに到着。所要時間は4時間ほど。しかし、今度は予約確保したはずのホテルで「あなたの部屋はない」と。その理由を聞いたら「到着予定時間からかなり過ぎてしまったため、他の客の予約を優先した」とのこと。なぜこうなったかというと、バスのトラブルで到着が遅れることをホテルに連絡するのを完全に忘れてしまったからです。これは完全に私が悪いですね。

自分が悪いとはいえ、この状況に軽く絶望しました笑 しかし、ここでホテルの受付が代わりに同価格の別のホテルを案内してくれるとのことで、その息子さんが車でそのホテルまで連れて行ってくれました。よかった。

宿に向かう道中の橋で撮影。15kgのバックパックを背負いながら汗だくになって30分近く歩き、ようやく着いた矢先に「あなたの部屋はない」って酷いにも程があるぜ(自業自得)
代わりに案内されたセカンドホテル(という名前ではない)。中心地から少し近くなってある意味ラッキー(?)Wi-Fiの調子が悪い以外は概ね良かったですよ。朝食も美味しかった。
悪運続きで気が滅入ったので機嫌直しにポーリッシュビールを乾杯。そして腕が瓶に当たって倒れてテーブルにぶちまけると言う悲劇の連鎖!そしてWi-Fiが繋がらない笑笑 悪いことって立て続けに起きるんですよ奥さん。

もしかして:ポーランドに歓迎されていない?TU☆RA☆I

もはや誰も守っていないソーシャルディスタンス & マスク着用。ドイツもポーランドも(ヨーロッパ全てか)誰一人マスクをしていなかったし、まるでコロナ禍なんてなかったかのような雰囲気でした。3年ぶりのノーマスクライフはなんだか逆に新鮮でした。

ようやく落ち着いてサンドミエシュを散策できたのは翌日になってから。ダメ元だが、偽ドミートリー関連探しの旅を再開。

サンドミエシュのランドマークの一つでかつ中心部の入り口。オパトフスカ・ゲート。上に登ることができます。
定期的に登場して行進する中世の兵士風の男たち。一緒に写真を撮ることができるらしい。
サンドミエシュの名所の一つ、ゴシック様式の市庁舎。14世紀に建てられ、中は無料の博物館になっており、ポーランド史のに関連する資料も展示されていました。
ジグムント2世アウグスト時代の古本。国王自身が寄贈したものらしいです。
異端裁判に関する記録ブック?16世紀半ば、サンドミエシュにてとある貴族の息子がルター派を布教したことで裁判に掛けられたが教会裁判所の慈愛によって無罪?になったという内容が記載されているらしい。16世紀のポーランドにおける宗教裁判史では結構重要な史料なのでは。
ジグムント1世の墓石。ポーランドでは17世紀に彫刻技術が広まっていきました。
左)スタニスワフ・クロベルスキの碑文 右)ロザリオの聖母・信者の庇護者
サンドミエシュ大聖堂。街の中でも大きめの聖堂。ここで、泣く泣くキャンセルになった宿で会った夫婦と再開。
大聖堂の内観。14世紀に建造され、バロック様式が特徴。絵画や彫刻、装飾など多様な芸術に触れることができました。
オパトフスカ・ゲートの屋上からの景色。この平地を見るとロシアを思い出しました。
望遠鏡までカード払い、しかもタッチ対応とは恐れ入りました。

ポーランドに来たのは9年ぶり、大学生時代以来。この9年の間で色々進化していたようです。

最後にサンドミエシュ城博物館。こちらも中は博物館になっています。サンドミエシュにまつわる歴史的史料が展示されていました。14世紀のピャスト朝時代、ポーランド国王カジミェシュ3世が建造。
カジミェシュ3世に関する詳細と資料。
カジミェシュ3世の王冠。

サンドミエシュ城の博物館にはかなり期待していましたが、残念ながら展示品はこれ以上興味をそそるものはありませんでした。もちろん、サンドミエシュの知事であったイェジ・ムニーシェフに関する資料はありませんでした。合掌。

サンドミエシュ名物(多分)のりんごサイダー。アルコール入り。シャンディガフをリンゴジュースにしたような味(?)でした。3.99ズロチほど(約128円)で非常に安く美味しかったです。
お土産屋で販売されていたぬいぐるみ達。微妙な謎キャラクターに混じって某電気ネズミや某ゲームの配管工の弟、某夢の国と某クラフトゲームのキャラなどがいました。ライセンスはあるのだろうか笑?

研究テーマに関する資料は見つかりませんでしたが、自分の研究に関係する街を訪問できただけでも十分。ただ、訪れたのが土日だったせいか、人混みで喧騒気味だったのが残念(クラクフの中心部と変わらねえ)。平日だったらもう少し長閑な雰囲気が楽しめたのかもしれません。

といった感じでこの旅行記をクラクフで書いております。クラクフ(2023 ver.)も近日公開予定です。
明日はクラクフを去り、ザモシチに向かいます。

それでは今日はここまで。Do widzenia!