2017年12月28日 イラン・シーラーズ 古都から新しい街へ

イラン🇮🇷

シーラーズに到着したのは早朝の6時過ぎ。外はまだ暗かった。

バス到着後、早速タクシーの客引きの嵐に巻き込まれる。これにはもうとっくの昔に慣れているが、それでもハイパーうっとおしいことに変わりはない。しかしご安心を。シーラーズのターミナルにはタクシーカウンターがあり、そこで乗車前に料金(100000リアル、310円ほど)を支払ってから利用することが可能。タクシーも正規だし、ドライバーも信用できる。なので、もし、宿が離れている場所にあるという人なら、バスターミナルに到着してやるべきことは客引きを振り払ってタクシーカウンターで予約をすることだ。そうすることでぼったくられる心配もなくなる。参考に。

私はそうしてすぐに宿に向かった。無事に到着はするものの、まだ早朝というものあり、フロントはまだ空いていなかった。入り口にはチェックイン待ちの宿泊者とペルセポリスのツアー参加者(宿主催のものらしく、バックパッカーに人気があるんだって)でいっぱいだった。

今回宿泊したのも、テヘラン、イスファハーンと同じ系列のNiayesh Bontique Hotelというところ。ここは割と規模が大きく、レストランとチャイハネも併設されている。宿泊者も結構多め。シーラーズ名物のカラフルなステンドグラスが綺麗で人気があることろだそう。

8時過ぎにフロントが開店し、チェックインした後に早速散策。朝食を済ますためのカフェを探しに行く。まだ朝なので道路はまだ混んでいない。

商店も開店前なので歩道もガラガラ。

そのため、ほとんどのレストランもカフェもまだ閉まっていたので早朝営業の店を探すのにかなり苦労した。

そんな中、開放的なカフェを発見し、そこで朝食を取ることに。

ペルシャ風オムレツ。シンプルな味付けだったが塩コショウとハーブが効いてて美味しかった。値段は130000リアル(約400円)やっぱり安い。店主のおじさんも気さくでいい人だった。ここでも相変わらず「日本から来ました」 「シーラーズへようこそ」というイランお決まりのやり取り。ドアが完全に開いていたため、猫が店に入ってきてこちらを見ていた。私は基本的に海外では動物に近づかないように徹底をしているほうなので「あっち行け」と払おうとした 。しかし猫は去ってくれない。それを見た店主が「猫は嫌いかい?」といい、「あまり近づいてほしくない」と言ったら追い払ってくれた。なんてお優しい。店内にはペルシャ音楽が流れていた。あの独特のメロディーが病みつきになる。

 Niayesh Boutique Hotelの玄関。なんともペルシャらしいエキゾチックな外観。

 

私が宿泊した部屋。壁には謎の絵があった。床にはペルシャ絨毯が敷いてある。この時一緒にいた人は全員男だった。それを聞いて「怖くないの?」と思う人もいるが、基本的に大丈夫。むしろ海外のホステルは男女混合の方が多かったりする。今回同室にいたのは男4人(内訳:中国人、香港人、日本人(次の記事に登場予定)、ロシア人(ほとんど寝ていたため話せなかった))とイタリア人カップル。

 

スマホを見るとアリからメッセージが。彼によると、夕方の5時にいとこが会いにくてくれるらしい。しかし、それまでまだまだ時間があったのでバザールへ。

丈が長めの服を探すためにバザールで買い物。洋服屋は山ほどあったが、良いのが見つからない。だが、そのうちの一軒の店がとても面白かった。

そこには店主とその超陽気な家族がいた。服を見ていただけだが、「日本人です」と言った途端超歓迎ムードになり、「よく来てくれた!ケバブお食べ!」とまたおすそ分けをくれた。そのうちの一人である美人でテンション高めの女の子が「ここ座って!一緒に話しようっ!」と言ってくれた。そこにはお母さんと思われるおばちゃんもいた。彼女もまた明るい。しかも彼らはほとんどペルシャ語で普通に話しかけてくる。めちゃくちゃだが、結構楽しかった。さらに食べ物もこれでもか、というぐらい出てくる出てくる。ケバブに続き漬物、フルーツ、パン、コーラやネスカフェまで出てきた。「さあ、どんどん食べていいわよ!」とおばちゃん。あのー、あなたたち仕事中ですよね…..

そしてほっぺを軽くつねられたり、頭をなでられたりと私は完全に彼らのおもちゃになっていた。父親もやんちゃでおばちゃんに軽くセクハラまがいないたずらをしてきたりとやりたい放題。おばちゃんは嫌がるどころがゲラゲラ笑って楽しんでいた様子。なんだこれ。

そして若い子の方(以下ニーナシュ)がメモ帳に何かを書き始めた。英語で「あなたは私のベストフレンド」と書きたかったらしいが、friendの綴りが間違っていた。それ以外にもところどころに間違いがあった。「これ、綴り間違ってるわよ」と指摘したら笑って「ホントだ~」と。英語はちょっぴり苦手な模様。

彼らとの時間を過ごしているうちに、待ち合わせの時間が近づいていた。急いで宿に戻らないといけなかったので、最後に記念写真を撮り、店を後にした。ニーナシュが「ネフスカやー!アイラブユー!」と投げキッスをしてくれた。かわいい。

まだ5時になっていなかったが、すでにいとこが来ていた。自己紹介をし、一緒にシーラーズ市内を散策した。彼女は(以下サミラ)は大学院生でドイツ語と英語を専攻しているという。そのため、英語は不自由なく話せる。年齢は私と同じ。非常に大人っぽく美しかった。さすがイラン人女性。

 まず行ったのはキャリーム・ハーン要塞。中は庭園になっている。

 

この木はすべてオレンジが実っている。

 

サミラが一個取ってくれた。確かにオレンジだが多分食べることを想定して植えたわけではなさそうだし、食べるには適していないかな。酸っぱそう。

 

オレンジがたわわ。

 

ミュージアムショップもある。イランの工芸品や洋服、お土産などが販売されていた。写真撮影は良いということ。

 

 ブローチとイラスト。宿の壁の絵に似ている。

 

 これはかつて浴槽だったらしい。見所をサミラが説明してくれた。

 

 カラフルではないが、独特の模様が魅力的。

 

壁の塗装はだいぶはがれている。修復はしていないのかな。

 

ここは風呂を沸かすための暖炉があった場所。現在はゴミ捨て場になっている。多分勝手に捨てているだけだろう。

 

上記と同様。

 

暖炉(現代スタイル)温かいよ。

 

 これも多分そうかな(忘れた)

 

 全体。浴槽が大理石(多分)でできているのが分かる。奥に慎ましく(やかましい)座っているの黒ずくめは私。

 

道中で食べたアイスクリーム。普通のチョコレートアイス。サミラがおごってくれた。彼女はピスタチオ入りバニラアイスを注文。結局半分残して私にくれたけどね(笑)寒い中アイスを一個半食べたので体が冷えた気がした。イランはアイスクリームが安くてとても美味しい。

 

サミラが次に連れて行ってくれたのはハーヴェス廟。ハーヴェスというシーラーズ出身の詩人の墓があることで知られている名所。入り口の段階で荘厳な雰囲気が感じる。

 

 中は庭園になっている。イランの建築物の大半は必ず庭園がある気がする。

 

この真ん中には棺のようなものがある。おそらく墓だろう。ここは人気の撮影スポットになっている。ハーヴェスはイランで尊敬されている詩人のひとり。ロシアで言うプーシキンにあたるのだろうか。

 

棺。なんて書いてるか分からない。

 

碑文。

 

これはよく分からない。浴槽?

 

偉大な詩人の墓があるということもあり、作りも荘厳で非常に品がある。夜というのもあり、それが さらに顕著に表れている。

 

サミラ撮影。来ている服は要塞の土産屋で購入したイランの伝統的な刺繍服。ベストになっている。ハンドメイドにも関わらず値段は(900000リアル、約2770円)と安いほう。紺色と赤の伝統模様がとても美しく、迷わず買ってしまった。

 

夜のハーヴェス廟。

 

シーラーズにはこんなスポットもあった。日本のイルミネーションに比べると若干劣るが、それでも若者を中心に撮影スポットとして人気がある。

 

最後に、バキールモスクを見学。モスクらしい荘厳な作りで思わず神聖な気持ちになる場所。

 

 夜というのもあり、非常な静けさがあった。アザーンがなるとここにムスリムたちが集まって礼拝をするんだとか。

 

この広場は礼拝場所にもなっている。

 

ここのモスクは色が少なく、個性的な模様が特徴的。

 

バキールモスクの入り口。

 

 雰囲気のある通り道。ロマンスにぴったりだね(他人事)。

夕食を食べようとしたが、彼女がお腹空いていないということで、この日はとりあえず一旦別れ、翌日朝に会う約束をした。

 

 夕食はホステル併設の宿で。ここは非常に安く、とても美味しい。写真は米を溶かしたディルのソースがかかった肉団子とパン、ヨーグルト。これで150000リアル(460円)と安い。ありがたやありがたや。

シーラーズ一日目はこれで終わり。次回もシーラーズ編が続く。