2015年8月10日 リトアニア・ヴィリニュス1日目 一年ぶりの再会 

ヴィリニュス大聖堂 リトアニア

二年前の丁度この時期、私は研究調査のためにリトアニアの首都ヴィリニュスに一週間ほど滞在してきた。

リトアニアにはこのときで二回目の滞在となり、一日しか散策しなかった2014年の訪問のリベンジでもあった。

この時、8月10日から15日までヴィリニュスに滞在(うち14日は日帰りでカウナスを訪問)。一般的な観光地はもちろん、ヴィリニュス大学やその図書館にも足を運んできた。これからはしばらくリトアニアについて書いていきたい。

ヴィリニュスに向かう前はモスクワにいた。移動方法は空路。出発が早朝だったので、6時前に物音に気を付けながら出発の準備をし、宿を出た。地下鉄の始発は6時ごろ。キタイ・ゴーラド駅の前には何人かの人がゲートを開くのを待っていた。6時になってからドアが開き、一斉に乗客がホームへ走っていった。シェレメチェボ空港行きの列車の始発駅であるベラルースカヤ駅に向かう。アエロエクスプレスの始発駅は空港によって異なるのでご注意を。(ドモジェドボ空港はパヴェレツキー駅。料金は400ルーブル)

駅に到着後、隣接しているべラルースキー駅へ。出発時間は6時半。それまでは何とか間に合った。早朝だったので席は余裕があった。ロシアクラスタさんにはすでにご存じだろうが、シェレメチェボ空港は主にアエロフロート・ロシア航空の拠点地になっており、ほぼそれがメインとなっている。それ以外の航空会社(日本のJALも含めて)は基本的にドモジェドボとヴヌコヴォ。

なのでこの時利用したのはもちろんアエロフロート。2012年の訪露以来。

シェレメチェボ駅。3年ぶりに使った(※当時)

 

ヴィリニュス行き。この時恐ろしいぐらいにチェックインカウンターが混んでいた。モスクワで購入した重い文献を持ってきていたのでマジで地獄だった。「じゃあ郵便で送ればよかったじゃないか」と思う方もいるかもしれないが、ロシアの郵便事情は芳しくなく、常に遅れたり時に荷物が無くなることもある。そのためロシアでは送らずヴィリニュスまで持ち込み、そこで送ろうと考えていたのだ。基本的にポーチタ・ラシーは信用していない。

 

飛行機まではバスで移動をし、外で直接搭乗する流れ。それにしても久々にこの機体を見たが、やっぱりデザインは本当にカッコいいなあ。

 

私も登る。

 

8時50分ごろ、モスクワを出発。バイバイロシア。

モスクワからヴィリニュスまでの搭乗時間は1時間10分程。今更ながら陸路で行けばよかったと後悔している。

一時間後にヴィリニュスに到着。うっすい入国スタンプをパスポートに押してもらい、無事にリトアニアに入国した。

 

 ヴィリニュス国際空港。こうしてみると非常に小さい。ここから市内に向かうバスに乗るのだが、相変わらず路線図が全く分からない。周辺の人たちに「市内中心行きのバスは何番系統ですか?」と聞きまくった。バスには何とか無事に乗車。一年前にキオスクで購入したヴィリニュスカードに残高が残っていたので助かった。とりあえずヴィリニュス駅に向かうことに。車内は満員だったので荷物に気をつけながら。

 

 ヴィリニュス駅。一年前とは大して変わらないが、治安が微妙なのも相変わらず。宿がウジュピス共和国近くなのでウジュピス行きのバスに乗車。

 

ウジュピス共和国のど真ん中。ウジュピス共和国とはヴィリニュスにある地域の一つで「アーティストの国」とも言われている。1997年になぜか勝手に独立宣言をしたらしく、「独立記念日」とされている4月1日は入国審査をしないと入れなくなるらしい。もちろん国連未承認。なので隠れた未承認国家としてマニアの間では知られている(勝手な推測)。それでも私の宿まではまだまだ遠い道のりであることには変わりない(バックパックとサブバッグ+モスクワからの大量の文献と暑さでさらに地獄だった) し、この時はそんなことはどうでもよかった。とりあえず宿に行って荷物から解放されたかった。

 

ウジュピスの中心地から離れると急な坂が重荷の私をさらに襲った。そして、迷う。文献を持った手が限界に達していた。周辺の人に道を聞きながらなんとかたどり着く。汗だくで疲弊していた。 本来ならウジュピスから約5分ぐらいで到着するはずだったが、このとき一時間ぐらいかかったのだ。

 

そして今回宿泊したのはFilaretai hostel。ここはユースホステル協会に加盟しており、会員証を持っている人は割引を受けることができる。私も渡航前に大学の生協で取得したので宿泊代を18ユーロ(2泊分、約2340円)から13ユーロ(約1689円)に割り引いてもらった。 宿自体は非常に広く、キッチンや顧問スペースも設けられている。朝食はなし。

 

私が宿泊した部屋。やんちゃな東欧系の若い男女のグループが同室だった。

 

リトアニアのユーロ硬貨。当時加盟したてほやほやだったので硬貨も新しくピカピカ。 そのせいかで一回目の訪問当時(2014年)よりも物価は上がっていた。宿で荷物を片付けて早速散策へ。

 

聖アンナ教会。ヴィリニュスで最も有名な教会である。16世紀に建設されたレンガ式。

 

 内観。写真撮影は大丈夫だった。カトリックの教会にしてはシンプルで木を基調としたでサインとなっている。

 

よし来た、ヴィリニュス大聖堂!これは13世紀にリトアニア大公国がキリスト教を受容して最初に建設された教会とされている。一年ぶりの訪問なのでとても懐かしく感じた。当時は天気が悪かったが、晴れの日に見るとまた違う。

 

ミンダウガス王の銅像。

 

旧市街地の大通りの噴水。子供たちが水遊びをしていた。

 

大通りその2。店やカフェなどが並んでおり、多くの人でにぎわっていた。

 

旧市庁舎。上記の噴水がある場所のすぐ近くにある。よくイベント会場になっているらしい。

 

そして、これはヴィリニュスの人気スポットの一つ、夜明けの門。16世紀から存在していた模様。その上には聖母マリアの絵があり、奇跡を起こす門とも言われている。

 

ダウカンタス広場にある大統領官邸。上にはリトアニアの国章がある。

歩き回ったらいい加減にお腹が空いてきたので夕飯にすることに。といってもこのときは疲れていたのでさすがに自炊はやめて食べに行くことに。

 

Dvarasというリトアニアの伝統的な料理が楽しめるお店。知人からの紹介で知った。

 

内観。イラストがなんとも言えない雰囲気を醸し出している。

 

そして初日早々リトアニアの代表的な料理ツェペリナイを決めた。この料理はジャガイモを練りこんだ餅にミンチを詰め込んだもの。写真を見ると量的にはちょうど良さそうに見えるが、食べ進むうちに一気にお腹にズシンと来る。そして、お決まりのビールも一緒に決める。味は申し分なく美味しかった。客のほとんどはオープンテラスにいた。

この後すぐ、琥珀の専門店を見に行ったのだが後で調べると兼博物館だったことが分かった。全く知らずにただのショップだと思って入ったことを激しく後悔したのは言うまでもない。 博物館の表示、非常に分かりにくかったもん。

 

ヴィリニュスの中心にある公園。ここにきてまず驚いたのは無料のWi-Fiが飛んでいたことだ。日本でそんなことがめったにないだけにびっくり。ほかのバルト諸国もそうだが、この地域はIT関係が結構進んでいるという事実を改めて実感した。むしろ日本より先に行っているかも(Wi-Fiあまり普及してないもんなあ…)。

こんな素晴らしいWi-Fiがあるのでベンチに座ってTwitterやFacebookで現地報告をしたり、LINEで返信をしたりした。その時、正面に座っていた一人の若い女性が手で顔を覆っていた。よく見ると彼女は泣いていた。後になって友達と思われる二人の女性が彼女のもとにやってきて、この泣いている女性をハグして慰めていた。失恋をしたのかどうかは知らないが人が公衆の面前で感情をあらわにする光景を見たのは久々だったので少し驚いた。

 

この不気味な銅像は国立ドラマ劇場の上にあるもの。なぜこれにしたのかは謎。

 

 ホステルの玄関口。

 

 このときの撮影時間は21時半ごろ。リトアニアは高緯度に位置するので夏は日が長い。

これでヴィリニュスの初日は終了。次は中心地の散策とヴィリニュス大学を訪問する。