2017年3月14日 キエフからスームイまでの移動の旅 ロシア史学徒、東ヘ向カウ 

スムイの中心地 ウクライナ

早朝、キエフ。今日は念願のウクライナ東部へ旅立つ日だ。

昨日の残りであるプロフを食べる。朝からニンニク料理を食べてしまったが、東へ行けるという気持ちに勝っていたので気にしなかった。その時、掃除のおばちゃんがやってきた。しかし、一昨日の無愛想なおばちゃんとは違う人だった。胸糞おばさんとは違ってちゃんと挨拶をしてくれたし、ニコニコしていた。テーブルの掃除に取り掛かろうとした時、一昨日のに「早くどけ」的に言われたのでサッと椅子から立ち上がった。するとおばちゃん「そんないいのいいの!気にしないでいいからゆっくり食べてて」と言ってくれた。世の中捨てたもんじゃないなあと思った。

朝食を済んで荷造りをする。いつも早朝に出発するとき、たいていの人は寝ているから荷造りをする時は結構気を遣う。この時は部屋でごそごそして起こすのは気の毒だったのでフロントでやった。いつもそうしてる。完了し、同じ部屋のRさんとはここでお別れをすることに。別れの挨拶を済んだ後、宿を後にした。

東へ行く本来の目的は、私の院生時代の研究テーマだった偽ドミトリー1世と深い関係があるプチーヴリという小さい街を訪問することであった。しかし、キエフからは直接行く手段はなかったのでまずは一番近い街であるスームイに滞在することにしたのである。主な手段はマルシュルートカ。所要時間は5時間弱。乗り場は地下鉄のヴァグザーリナ駅隣接のバスターミナルである。

早朝なので当然通勤ラッシュ。地下鉄も中央駅も人でいっぱい。バスターミナルまでは駅からは少し歩く。すると、各行先が書かれた看板を持った人たちが行先を叫んでいた。特にリヴネ行きが無駄に多かった。あの有名な恋のトンネルがあるからだろうか。

最近は日本でも少しずつ知られるようになった観光地だが、私は正直興味がないし行こうとも思わなかった。それよりもプチーヴリの偽ドミトリー関係の展示物のほうがはるかに魅力的であった。

ミニバスの運ちゃんにバウチャーを見せて乗り込む。

スムイ行きバスの中

バスの中。意外と空いていた。これはスームイ行き。無駄に青々としていた。

10:00、バスは超定刻通りに出発した。安定の定刻通り 笑 そして、分かり切ったことだが、超スピードを出していくから結構怖い。後に帰りに利用することになるボリスピリ国際空港の前もちゃんと通った。旅行終了まであと1週間切った頃。ここで帰りたくないという気持ちが一気にこみあげてきた記憶がある。

 

道中に見たドニエプル川

キエフを流れるドニエプル川。こうしてみるとかなり広い。

途中で何度か停車し、後に乗ってくる乗客もいた。乗客のほぼ全ては現地の人。出発してから2時間後には休憩時間が設けられた。そこには小さなお店が並んでおり、簡易カフェや食品売り場もあった。「いらっしゃいませ」とお店の人が次々と呼び込みをしていく。

お昼が過ぎてさすがに腹が減ったのでコーヒーとピロシキを購入。親切に電子レンジで温めてくれた。コーヒーは、メーカーの調子が悪かったらしく、出てくるのが遅かった。ここのおばちゃんだいぶコーヒーメーカーに悪戦苦闘していた。

 

カプースタ(ロシア語でキャベツ)味を買った。これは揚げてある。9フリヴニャ(約40円)と超激安だがクセになる味で結構美味かった。

 

道中の平地

道中に撮影した風景。山はほとんどなく、ひたすら平地が広がっていた。冬だったので草一つも生えていなかった。それでもだだっ広い平地ってやっぱり魅力的だなあ。

 

ウクライナでは田舎に行くと放し飼いされているニワトリさんによく遭遇する。このすぐ近くは車が通る道路だったのでひかれてないのか心配になった。道路に飛び出ているニワトリさんもいたからね。

スームイまでの道のりは思っていた以上に長い。ウクライナは広い。

午後4時ごろ、ようやくスームイに到着。小さい街だと思ったが意外とそうでもなかった。

 

スームイの中心地。マクドがあったのは笑った。

到着したので早速宿を探す。さすがにホステルはなかったので三ツ星の安いホテルに泊まることにした。今回宿泊したのはPan Hotelというところ。この写真の場所からは歩いて7分ほどだった。

 

宿泊した部屋。こじんまりとしていて設備はまあまあ。ドライヤーがなかったのはつらかった。テレビも付いている。

もちろん無料のWi-Fiも付いているので泊まるだけなら別に不便ではない。朝食も付いている。

4時も過ぎていたので夕食のためのレストランを探すことに。

 

宿の周辺。道路の状態が悪い。

 

中心地にはスーパーもある。

 

街並みはこんな感じ。どっちかというと西欧よりはロシアに近い印象だった。

街も小さいので、夕飯の場所を探すのも簡単だった。丁度ウクライナの伝統料理屋があったので即決。

刺繍シャツを着た可愛らしいウェイトレスが料理を運んでくれる。

 

0.5lのビールとミャーサ(肉)のヴァレーニキ、ボルシチ(無料でパン付き)を注文。驚くなかれ、全部で100フリヴニャである。ここで本物のウクライナの物価の安さに触れたのだ。

 

宿に戻った後、今まで購入してきた新しい刺繍シャツコレクションを撮影。右はキエフ、左はブダペストで購入したもの。着るのが楽しみ。

いよいよ次の日は念願のプチーヴリへ。ようやくこの日がやってきた、という感じだった。記事の作成もより力が入る。