2015年8月13日 リトアニア・ヴィリニュス三日目 図書館で史料探し 

リトアニア

※前日の後日談

ハチに刺されて宿に戻った後、まだ親指が痛かったのでスタッフに「ハチに刺されていたいから氷を用意してほしい」と言ったら驚いたスタッフは「まあ大変、今から持ってくるからちょっと待ってて!」と慌てて氷と絆創膏を持ってきてくれた(保冷剤ではなく氷そのまんま)。薬が徐々に効き始めたのか、次の日にはすっかり痛みは引いていた。この際は助けてくれたシマスさんとスタッフには感謝を申し上げます。

三日目もヴィリニュスで一日過ごすことになったが、前日は資料を探せなかったのでこの日ななんとしても見つけたいと思い、一日ヴィリニュス大学の図書館いこもることにした。

さて、いつものように朝食の用意をしようと思い、キッチンに向かったら……

見よ、この有り様を。誰かが料理の後の洗い物をせずにそのまま放置していたのだ。 おいおい、自分の家じゃねえんだぞ….

スタッフか誰かがやってくれるとでも思ったのだろうか。最初はこんな非常識な宿泊者の後始末をするのはごめんだと思ったが、さすがに邪魔だし、自分の洗い物もできないので仕方なく全部洗った。

いるんだよね、迷惑を顧みないルームメイトって。この件はホステルの宿泊者はよく体験することだろう。たまにスタッフが洗い物をしてくれる時があるが、基本的に自分が使ったものは責任もって自分で片づけるというのはトラベラーの常識であり、マナーだ。それができない奴はホステルやゲストハウスで共有物を使う資格はない。ほかの宿泊者が気持ちよく過ごせるように心がけていきたいものである。

ウジュピス共和国の一部分。 いざ入ったら普通の路地裏だったが、ぱっと見は入るのは躊躇する雰囲気だ。あの後なぜか犬(多分野犬ではなくどっかの飼い犬)が出てきて追いかけられました。

この日は大学に行く日と決めていたので早速ヴィリニュス大学へ。

図書館もあり、一般の人も2ユーロを支払えば一日利用のカードを借りて中に入ることができる。本の貸し出しはできないが見ることはできる。そして私にとって一番嬉しかったのは書庫にある古い資料を閲覧できることだった。本の探し方だが、図書館の入り口付近に検索用のPCが設置されているからそこで検索する。使用可能な言語はリトアニア語と英語だけだった。リトアニアはかつてポーランド・リトアニア共和国だったことから自分の研究テーマに最も近いということもあり、偽ドミトリー関連の資料を検索すると、なんと結構ヒットしたのだ。さすがである。自分の母校とはえらい違いや。しかし、いずれも書庫の資料だったのでカウンターでおばちゃんスタッフに申し出をしないといけなかった。おばちゃんは英語を解さなかったのでロシア語でやり取りをした。本のリストが書かれたメモを受け取ったおばちゃんは早速本を探しに行った。資料を持ってカウンターに戻った彼女は「これでいい?じゃあどうぞ」といって資料を渡した。やった!とりあえず読みたい資料がゲットした。あとはコピーをするだけ。

コピー機も利用可能らしいので、出入り口のスタッフにその向けを伝え、2ユーロを支払ってコピーカードを受け取った。

コピーもできるとか、なんていい大学図書館なんだ….コピーをする前にページを決めとこうと思い、閲覧室でじっくり読んだ。このときは夏休みのはずだが、結構学生がおり、真剣に勉強をしていた。リトアニアの学生は熱心なんだね。

必要な箇所をコピーをし、本をカウンターに返却した。結構いい収穫だった。これで研究の材料が増えた。

借りた資料の一つ。これは偽ドミトリーが教皇クレメンス三世に送った手紙の内容が記された19世紀の刊行史料。

図書館にいる間に雨が降っていたらしいがすでに止んでいた。 上の階には休憩スペースが設けられており、コーヒーメーカーがあったので取り合えず一服しながらコピーをした史料を眺めた。

ゲティミナス大通りを散歩していたら、スーパーモデル級の長身の女性とすれ違い、彼女は颯爽と歩いていた。リトアニアは長身の美男美女が多い国として知られており、確かに街の人たちを見るときれいな人が多かったが、特に上記の女性は明らかに一般の人にはないオーラ-が漂っていた。もしかしたら本物のモデルかもしれない。

先ほどの天気が嘘のようにすっきりと晴れていた。

夕飯のお供にモヒート。ビールばかりもさすがに飽きてきたので。

この日は控えめにマッシュルームとチーズのアヒージョ(?)。結構おいしかった。

この店も相変わらずオープンテラスに客が集まっていて店内はガラガラだった。Wi-Fiなし。ウェーターのお兄さんが2mあるんじゃないかと思うぐらいの超高身長だった。リトアニア人は本当に背の高い人が多くてうらやましい。てかバルト諸国自体がそうか。もはや160cmの私がちんちくりんに見えてしまうぐらいだ。

ウジュピスのホステルはこの日で最後だったので宿に戻って荷物を回収し、スタッフに別れを告げた後次の宿に移動。

二件目はゲティミナス城のすぐ目の前にあるPOGO Hostel。そこは値段は少々高めだったが(一泊1000円ちょい)、1件目よりは居心地がよかった。無料の朝食はなかったものの、Wi-Fiも快適だし、部屋もシャワー室も清潔感抜群だった。

 宿近くにあったミニショップでかったキビナイというリトアニア名物の総菜パン。牛肉と羊肉が混じったあいびき肉に野菜や香辛料を混ぜた具が入っている。ロシアのピロシキに似ているが記事も具もボリュームがあるので結構お腹がいっぱいになる。若干癖はあるが慣れてくるととてもおいしい。実際にはリトアニア料理ではなくてトラカイの料理だそう。

今日はこの辺で。次回はいよいよ日本人ゆかりの地カウナスへ。